中堅・中小企業の社宅管理を変革する「しゃたくさんLite」リリースの舞台裏
2024.08.09
「システム化のメリットは理解しているが、予算が限られている」
「扱う社宅が少ないため、サービス導入のハードルが高い」
日本社宅サービス株式会社では、こうした社宅管理のお悩みに寄り添う社宅管理システム『しゃたくさんLite』を開発しました。本サービスは、どのようにして生まれ、企業のニーズにどう応えているのか。開発の背景からリリース後の反響を聞きました。
中堅・中小企業の社宅管理の悩みとニーズが浮き彫りに
社宅管理業務には、新規契約手続き、家賃の送金、マイナンバー収集、解約手続き、支払調書作成など、多岐にわたる業務が含まれます。これらの業務を円滑に遂行できるよう開発されたのが『しゃたくさんLite』。システムによる一元管理と部分的な代行サービスにより、業務効率化が実現できます。
「しゃたくさんLite」の開発経緯について、営業を担当するマーケティンググループの田淵貴博は次のように話します。
「当社では以前より、大手企業向けに『しゃたくさん』という社宅アウトソーシングサービスを提供してきました。このサービスは、社宅管理に伴う一連の業務を包括的にお引き受けするものです。この『しゃたくさん』のサービス提供を通じて、中堅・中小企業のお客様が抱える課題やニーズも浮き彫りになってきました。中堅・中小企業においても人的リソースの不足は大きな問題ですが、代行サービスを導入するためのコストを捻出することが難しいというのが実情なのです。『しゃたくさん』は一定のコストがかかるため、これまで中堅・中小企業のお客様に広くご利用いただくことは叶いませんでした。そこで私たちは、中堅・中小企業のお客様にも手の届く価格帯で、導入のハードルが低いサービスを提供できないかと考えたのです」
Webマーケティングで認知度向上、問い合わせ増加を達成
田淵は『しゃたくさんLite』リリース当初のことを「サービスの認知度をどう上げていくかが最大の課題でした」と振り返ります。彼らが注力したのは、Webマーケティングを中心とした施策の立案と実行でした。
「弊社の営業活動はオフラインを中心に展開してきたため、社内にWebマーケティングのノウハウがありませんでした。そこで、まずは関連書籍や動画教材を活用し、Webマーケティングについて学ぶことから始めました。最初に行なったのはカスタマージャーニーを描くことです。お客様が弊社のサービスを知ってから実際に利用を開始するまでの流れを、いくつかのステップに分けて整理しました。各ステップで、お客様がどんなことを考え、どんな情報を求めているのかを明確にしたのです。そのうえで、人事系のWebサイトにバナー広告を出したり、『しゃたくさんLite』の特徴をまとめた動画を製作したりと、効果的な方法で情報をお届けできるように努めました。その結果、現在はWebからのお問い合わせがもっとも多くなっています」
シンプルな導入プロセスで、スピーディに業務改善
田淵は、「従来の社宅管理代行サービスは、すぐに利用できないもどかしさがありました」と話し、『しゃたくさんLite』との違いについて言及します。
「従来のサービスでは、まず社宅管理に関するデータをすべて代行会社に移管する必要がありました。次に、契約時や解約時のルールを細かく取り決め、各種帳票のやり取りを行います。こうした準備作業に時間がかかるため、サービス利用の申し込みから実際に使えるようになるまでに、約4ヶ月を要していたのです。一方、『しゃたくさんLite』では、『新規の契約代行だけを使いたい』とのご要望にも柔軟に対応できます。お申し込みから1週間後にはサービスを開始できるので、簡単かつスピーディに導入いただけます」
『しゃたくさんLite』は、金融機関、サービス業、メーカーなど、さまざまな企業に導入されています。システムの操作方法や各種問い合わせには、マーケティンググループのメンバーが対応しており、お客様から「手厚いサポートに助けられている」との声が寄せられているそうです。
「また、『しゃたくさんLite』の機能やシステムもご評価いただいているようです。他の営業担当からのコメントもご紹介します。」
【営業担当A】
「しゃたくさんLiteの機能の中で特に、お客様に好評なのは新規契約の手続き代行です。物件を見つけるまではお客様にやっていただきますが、その後の契約手続きは当社がまるっとお引き受けしています。新規契約の手続きが一番手間と時間がかかる部分なので、『業務を削減できた』と評判です」
【営業担当N】
「代行サービスも好評ですが、システムの反響も大きいです。中堅・中小企業で社宅管理業務を担う多くのお客様は、扱う物件数が少ないこともあり、社宅情報をエクセルなどで管理されるケースが多く、エクセルでの管理は効率が悪く、抜け漏れも出やすい。そのため『しゃたくさんLite』でデータを一元管理できるようになり、効率化できたと喜んでいただくことも多いです。本サービスは物件数が1件からでも導入可能なので、利用のハードルが低いことも強みですね」
今後の展望は小規模企業へのサービス認知度向上
「社宅管理は非常に手間のかかる業務で、多くの会社が頭を悩ませています。それにも関わらず、『しゃたくさんLite』のように課題を解決できるサービスがあることを知らない企業がたくさんあるのです。本サービスは企業規模や業種を問わず、社宅管理業務の効率化を支援できるツールです。今後は中堅・中小企業だけでなく、小規模企業にもアプローチし、サービスの価値を広く知っていただけるよう営業活動を強化していきます」