マンション管理会社と居住者をつなぐ「コミュニケーションアプリ」を株式会社東計電算と共同開発!
2023.04.14
株式会社東計電算とクラシテ株式会社が共同開発した「コミュニケーションアプリ」は、効率的でストレスのない“新たなマンション管理”を可能にするクラウドサービスです。
マンション管理業務を飛躍的に省力化する「オスマイット」の一部である「コミュニケーションアプリ」の多彩な機能は、SaaS型サービスに強みを持つ株式会社東計電算との共同開発によって実現しました。
今回は東計電算の不動産分譲システム営業部課長の小松泰弘氏をお招きし、共同開発に至った経緯やサービスの特徴などについてうかがいました。
マンションに関する社会課題の解消に向け、サービス開発に着手
国内のマンションに関し、昨今では「3つの老い」が課題として顕在化してきています。住民の「高齢化」、建物の「高齢化(老朽化)」、そして管理会社従業員の「高齢化」です。住民の多くがシニア世代となって収入が減少している一方で、昨今の人件費の高騰や燃料の高騰、火災保険の料金改定により管理費や修繕積立費を増額せざるをえないマンションが増えています。また、特に中小規模の管理会社では、管理業務に従事する方々の高齢化が進み、人手不足に悩む管理会社が増えています。
これらの深刻化する課題を解決し、居住者に安全・安心・快適な住環境を提供し続けていくためには、業務のデジタル化によって、よりコア業務へ集中させるため、管理に要するコストや労力を削減することが不可欠です。
そこでクラシテは、自社の管理業務をデジタル化すると共に、開発したDXソリューションを、人手不足に悩む中小規模の管理会社への支援を目的に提供していきます。デジタル化への投資資金を十分に持たない中小規模の管理会社にクラウドサービスを利用していただくことで、マンション管理の“新たなスタンダード”を確立していこうと考えたのです。
そして、2020年時点で唯一、組合会計や販売管理などのマンション管理関連のサービスをクラウドで提供していた東計電算に共同開発を打診しました。「東計電算にとっても、共同開発には大きなメリットを感じた。」と小松氏は話します。
「クラシテさんは管理を手掛けている戸数が多く、管理の現場や住民のニーズを熟知しています。サービス開発を手掛ける私たちにとって、現場の生の声は非常に貴重なものです。また、クラシテさんは独立系の管理会社であり、さまざまな業務仕様に対する管理ノウハウを所有している点も、共同開発を進めるパートナーとして大きな魅力を感じました。」
コミュニケーションアプリを共同開発。組合会計などとの連携も強みに
今回の共同開発によって誕生した「オスマイット」は、マンション管理のDX化を推進するトータルソリューションです。クラシテが持つ現場の知見を活かした組合会計や販売管理、工事管理のクラウドサービスに加え、管理組合運営に携わる人や区分所有者・居住者とのコミュニケーションを円滑に行えるアプリも開発しました。
「オスマイット」によって、マンション管理のあり方が大きく変わるとクラシテ取締役の武江政空は言います。
「現在のマンション管理業務の大半は紙(書類)によって行われていますが、そうした業務を『オスマイット』でデジタル化できます。例えば、各種点検などの居住者への案内もポスト投函や掲示板で行っていましたが、『オスマイット』ではコミュニケーションアプリで簡単に告知できます。
その結果、居住者様は、掲示板にて確認しなくても、点検の実施日が確認できますし、管理会社は、印刷コストなどが削減できるだけでなく、管理物件への従業員の移動時間も削減可能となり、大幅に業務を合理化できます。」
小松氏は言います。「管理会社の従業員や居住者の高齢化が進むなか、サービスの利用促進には『高齢者にとっても使いやすい』ことが欠かせません。その点については、直感的に利用方法がわかりやすい画面デザインを採用し、文字のサイズを大きくするなどの対策を行うことで、多世代が使いやすいサービスになりました。」
「お知らせは必ず気づいていただけるようにスマートフォンに通知します。また、マンション管理を効率化するサービスは他社でも提供していますが、クラシテさんの『オスマイット』ほど多機能なサービスは他にないはずです。組合会計や販売管理などの基幹システムとコミュニケーションアプリを連携できるのも、『オスマイット』の特長です。会計報告書なども、組合会計のシステムから簡単にアップロードして居住者にお届けできますから。」
中小規模の管理会社でも導入しやすいクラウドサービスに
「オスマイット」は、コミュニケーションアプリと組合会計システムを基本パッケージとして提供し、お客様のご要望によって販売管理や工事管理のシステムも追加で利用できるサービス設計となっています。また、中小企業でも導入していただきやすいサービス利用料を実現しています。
「オスマイット」はリリース後も開発を続け、さらに発展を遂げていく予定です。例えば、災害時に安否確認が行えるような機能や来客用駐車場の利用料をアプリ上で支払えるペイメント機能などの追加も、アイデアとしてあがっている。
今後の展開について、小松氏は以下のように語っています。
「『オスマイット』で解消できる管理会社や居住者のニーズが数多くあるはずです。そうしたニーズをマンション管理の現場で把握できるクラシテさんと協力し、さらに便利なサービスへ進化させていきたいと考えています。」